● 嫁久保(よめんくぼ) 前のページへ戻る   HOMEへ戻る

 吉川から小畑へ出る途中に、嫁久保という所がありますが、ここに盲目の三味線ひきのあわれな話が残されています。
 昔、盲目の女が、吉川へ来ようとして、桧峠の山道を歩いていましたが、遠がわからなくなってしまいました。こまっていますと、ちょうど通りかかった人がありましたので、道を尋ねました。するとその人は、道を反対に教えてしまいました。左へ行くのを「右へ行け」と言ったのです。
 右の道は、山へいく道でした。盲目の女はとうとう山の中へ迷いこんでしまいました。そうしてかわいそうに、三味線をひきながら死んでしまいました。
 それからは、今でもどうかすると、夜になると、この山から、あの盲目の女のひく三味線の音が聞こえてくるといわれています。

 新城昔ばなし 365話(新城市教育委員会発行) より引用 


桧峠

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